ITパスポート試験の「14. ビジネスシステム」
14. ビジネスシステム:全体説明
ビジネスシステムとは、企業や組織が円滑に活動し、目標を達成するために利用する情報システムの総称です。ここでは、様々なビジネス分野で使われるシステムの特徴、行政サービスにおける情報化、特定の業務に対応するソフトウェア、そして近年注目されているAIの活用について学習します。
具体的なイメージとしては、以下のようなものが挙げられます。
小売店での商品管理や会計
銀行のオンラインサービス
カーナビや交通情報システム
市役所の住民サービス
会社の経理や営業活動を支援するソフトウェア
AIを使った自動翻訳や画像生成
用語解説
それでは、出てきた単語を一つずつ解説していきます。
(1) 代表的なビジネス分野におけるシステム
流通情報システム:
商品が生産者から消費者に届くまでの過程(仕入れ、在庫管理、販売など)を効率化するためのシステム。
金融情報システム:
銀行、証券会社、保険会社などで、預金、融資、株式取引、保険契約などの金融業務を処理するためのシステム。
POS(Point of Sales:販売時点情報管理)システム:
商品を販売する際、その場で商品の情報(商品名、価格、売れた時間、数量など)を記録・管理するシステム。バーコードを読み取るレジなどが代表的です。
GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)応用システム:
人工衛星からの電波を利用して、現在地を正確に特定し、それに基づいたサービスを提供するシステム。カーナビやスマートフォンの地図アプリなどがこれにあたります。
GIS(Geographic Information System:地理情報システム):
地図情報と様々なデータを結びつけて、表示・分析・管理するシステム。例えば、災害時の避難経路の分析や、コンビニの出店候補地の選定などに使われます。
ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム):
情報通信技術を活用して、道路交通の安全性、効率性、快適性を向上させるシステム。渋滞情報提供、自動運転、事故防止システムなどが含まれます。
ETC(Electronic Toll Collection:自動料金収受)システム:
有料道路の料金所で車両を停止させることなく、無線通信によって自動的に料金の支払いを可能にするシステム。
ICカード:
内部にIC(集積回路)チップが組み込まれたカード。クレジットカード、交通系ICカード(Suicaなど)、社員証などに使われ、情報処理やセキュリティ機能を持つ。
RFID(ICタグ):
無線周波数を用いてICタグ(無線ICチップ)のデータを非接触で読み書きする技術、またはそのタグ自体。商品管理、入退室管理、図書館の蔵書管理などに活用されます。
セルフレジ:
顧客自身が商品のバーコードをスキャンし、精算を行うレジシステム。
営業支援システム(SFA:Sales Force Automation):
営業活動における情報(顧客情報、商談履歴、案件進捗など)を一元管理し、営業担当者の業務効率化と営業成績向上を支援するシステム。
トレーサビリティ:
製品の生産から消費までの履歴を追跡できる状態。食品の生産地や加工履歴、工業製品の部品や製造工程などを明確にすることで、安全性や信頼性を確保します。
スマートグリッド:
情報通信技術を利用して、電力の供給と需要を最適化する次世代の電力網。電力の安定供給、省エネ、再生可能エネルギーの導入促進などを目指します。
CDN(Content Delivery Network):
ウェブサイトのコンテンツ(画像、動画、HTMLファイルなど)を、ユーザーに近い場所にあるサーバーに分散配置し、高速で配信するためのネットワークシステム。ウェブサイトの表示速度向上や負荷分散に貢献します。
デジタルツイン:
物理空間にあるモノや現象(例えば工場、都市、人体など)のデータを収集し、サイバー空間にそっくりそのままの「双子(ツイン)」を再現すること。これをシミュレーションすることで、現実世界の問題を予測・解決します。
サイバーフィジカルシステム(CPS):
現実世界(フィジカル空間)の情報をセンサーなどで収集し、サイバー空間で分析・処理し、その結果を現実世界にフィードバックすることで、より高度な制御やサービスを実現するシステム。デジタルツインと密接な関係があります。
ブロックチェーン:
暗号技術を用いて、取引データを鎖(チェーン)のように連結し、分散して記録する技術。改ざんが困難で透明性が高い特徴を持ち、仮想通貨だけでなく、契約管理(スマートコントラクト)やトレーサビリティなどにも応用されます。
スマートコントラクト:
ブロックチェーン上で自動的に実行される契約。あらかじめ決められた条件が満たされると、契約内容が自動的に履行されます。
(2) 行政分野におけるシステム
デジタルガバメント:
政府や地方公共団体がITを最大限に活用し、行政サービスの質を向上させ、効率的で透明性の高い行政を実現すること。
ガバメントクラウド:
政府や地方公共団体が共同で利用するクラウドコンピューティング基盤。行政システムを効率的に構築・運用し、コスト削減や災害対策に貢献します。
ベースレジストリ:
行政が保有する基本的な情報(人、法人、土地、建物など)を、信頼性の高い形で一元的に管理し、複数のシステムで共通利用できる状態にすること。
住民基本台帳ネットワークシステム:
全国の市区町村の住民基本台帳の情報をオンラインで結びつけ、住民票の広域交付や行政機関での情報連携を可能にするシステム。
e-Gov(イーガブ):
政府の行政情報ポータルサイト。法令検索、パブリックコメント、各府省へのオンライン申請などが可能です。
電子自治体:
地方公共団体がITを活用して、行政手続きのオンライン化、住民向け情報提供、内部事務の効率化などを推進している状態。
電子申請:
インターネットを通じて、役所などへの申請や届出をオンラインで行うこと。
電子調達:
政府や地方公共団体が行う物品の購入やサービスの契約(調達)を、インターネットを通じて行うこと。
電子入札:
公共事業などの入札手続きを、インターネットを通じて行うこと。
マイナンバー:
日本に住民票を持つ全ての人に付与される12桁の個人番号。社会保障、税、災害対策の分野で利用されます。
マイナンバーカード:
マイナンバーが記載されたICカード。本人確認書類として利用できるほか、コンビニでの住民票取得、オンラインでの行政手続き(マイナポータル)などに使われます。
マイナポータル:
政府が運営するオンラインサービス。自分のマイナンバーに関する情報(税、社会保障など)を確認したり、行政サービスをオンラインで利用したりできます。
緊急速報:
地震、津波、噴火、Jアラートなどの緊急情報を、携帯電話やスマートフォンに配信するサービス。
Jアラート(全国瞬時警報システム):
弾道ミサイル情報、津波情報、緊急地震速報など、対処に時間的余裕のない緊急情報を、人工衛星と地上回線を通じて住民に瞬時に伝達するシステム。
(3) 代表的なソフトウェアパッケージ
業務別ソフトウェアパッケージ:
特定の業務(会計、営業、販売管理など)に特化したソフトウェアで、多くの企業で共通して利用できる汎用的なもの。
会計ソフトウェア: 財務会計、管理会計、給与計算などの業務を行うソフトウェア。
営業支援ソフトウェア: 上記のSFAと同様。
販売管理ソフトウェア: 受注、発注、在庫、売上、仕入れなどを管理するソフトウェア。
業種別ソフトウェアパッケージ:
特定の業界(金融、医療、製造、運輸など)の独自の業務要件に合わせて開発されたソフトウェア。
金融向けソフトウェアパッケージ: 銀行の勘定系システム、証券会社の取引システムなど。
医療向けソフトウェアパッケージ: 電子カルテシステム、病院の予約・受付システムなど。
製造向けソフトウェアパッケージ: 生産管理システム、CAD/CAMなど。
運輸向けソフトウェアパッケージ: 運行管理システム、貨物追跡システムなど。
DTP(DeskTop Publishing):
パソコンを使って、文字や画像を編集し、印刷物(チラシ、ポスター、書籍など)を作成する作業。また、そのためのソフトウェア(InDesign、Illustratorなど)を指すこともあります。
(4) AI(Artificial Intelligence:人工知能)の利活用
AI(Artificial Intelligence:人工知能):
人間の知的な活動(学習、判断、推論、認識、言語理解など)をコンピュータに模倣させる技術。
人間中心のAI社会原則:
AIが社会に広く普及する中で、人間がAIを適切に活用し、より良い社会を築くための基本的な考え方。具体的には、「人間中心の原則」「公平性・説明責任・透明性の原則」などがあります。
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