AIの不動産業界での活用事例。福岡の現役不動産営業マンが解説

宅建(宅地建物取引士)

不動産営業がAIを使うと、仕事は楽になる。でも価値はむしろ上がる

AIの話題が増える中で、不動産の現場でもAI活用はすでに進んでいます。私自身も、日々の業務の中で「使えるところはAIに任せて、人にしかできないところに時間を寄せる」やり方に変えてきました。

この記事では、現場目線で「実際にどこでAIが使えるのか」「どこは任せると危ないのか」「これから価値が上がる営業の仕事は何か」をまとめます。テーマはAIですが、結局は“お客様の安心”をどう作るかの話です。

結論

・AIは事務作業の負担を大きく下げられる(書類、メール、調べ物)

・ただしAIは万能ではないので、重要な部分は人が最終責任を持つ

・これから強くなるのは「現地・会話・判断・責任」。営業の価値は、むしろ上がる

私の意見としては、「AIで仕事が減る」よりも「AIで浮いた時間を、信頼づくりに回せる人が伸びる」と見ています。

いま不動産の現場でAIが一番使われているところ

現場で多いのは、次の3つです。

・書類作成
・メール対応
・調べ物(相場データ、物件調査の情報整理)

不動産は、相場や周辺環境、法規、過去事例など「集める情報が多い仕事」です。そこをAIに“まとめ役”として入れるだけで、提案までのスピードが変わります。

私が実際にやっているAI活用

ここからは、私が現場で実際にやっている使い方です。

建物の完成イメージを作って、提案の幅を広げる

土地だけ見ても、お客様は完成後を想像しにくいです。そこで、土地写真に建築後の建物イメージを合成して、「暮らしの絵」を先に見せる。これだけで、検討の質が上がります。

ポイントは、見栄えよりも誤解を生まないことです。
・実際の法規(高さ、斜線、建ぺい容積)を無視した“絵”は作らない
・「参考イメージ」と明確に伝える
・最終判断は設計士・役所確認に寄せる

AIは「想像の補助」に強いです。現地と数字の裏付けがあると、提案が一段深くなります。

過去のメールや自分の書式を読み込ませて、返信の質を揃える

お問い合わせ返信は、スピードも質も大切です。過去の自分の返信メールや書式をAIに読ませて、似た質問に対して“自分っぽい回答”を出させる運用をしています。

このやり方の良い点は、文章の品質が揃うことです。短時間で高いクオリティを安定して出しやすくなります。

結果的に「返信作業」ではなく「中身の提案」に時間を使えるようになります。

AIに任せると危ないところ

ここははっきり線引きした方がいいです。

・重要事項説明、契約判断に直結する内容
・権利関係、境界、越境、インフラ、法規制の確定判断
・税務や相続など、条件次第で結論が変わる領域
・個人情報や機微情報を含むやり取り

AIは「それっぽい文章」を出すのが得意です。逆に言うと、間違っていても自信満々に書くことがある。だから私は、AIは“下書きと整理”、責任は“人が持つ”と決めています。

AI時代に価値が上がる不動産営業の仕事

AIで事務作業が簡単になるほど、事務作業そのものの価値は相対的に下がりやすいです。

そのとき残るのは、次の領域です。

・現地でしか拾えない違和感(音、匂い、日当たり、管理状況、近隣の空気)

・お客様との会話から、本音を引き出して整理する力

・迷ったときに、リスクも含めて判断し、責任を持つこと

私の意見はシンプルで、「最後に不安を消すのは人」だと思っています。AIがどれだけ便利になっても、取引は人生の意思決定です。信頼を積み上げられる営業が、選ばれ続けます。

不動産価格を考えるときの視点

ここは動画の内容にも近いですが、大事なので文章でも残します。

インフレ局面では、現金の価値が目減りしやすく、モノである不動産は相対的に価値が上がる、という見方があります。

一方で、金利が上がると毎月の支払い負担が増え、買える金額が下がりやすい。

インフレが落ち着く中で金利上昇が強くなると、価格が下がる可能性もあるので注意が必要です。

投資家の方なら、全体が上がっている雰囲気でも、利回りや自分の基準は崩さない。ここは本当に大事です。

福岡の話

日本全体では人口減少が避けられない中で、強い地域に寄せて考えるのは現実的です。

福岡市については、福岡市が2020年を基準に2050年までの将来人口推計を公表しています。

国の推計としては、国立社会保障・人口問題研究所が2020年国勢調査を基に2050年までの地域別将来推計人口を公表しています。

ここから言えるのは、「どこでも同じ戦い方はできない」ということです。AI活用も、投資判断も、最後は“エリア選定”で勝負が決まります。

今日からできるAI導入の型

やることは難しくないです。順番が大事です。

・AIに任せる業務を決める(書類下書き、メール下書き、調査メモ整理)

・自分のテンプレや過去文面を整理して渡す(これで精度が上がる)

・AIの出力は、必ず「根拠」と「未確定」を分けて書かせる
・最終チェック項目を固定する(重要事項、数字、固有名詞、期限)
・個人情報は入れない運用にする

そのまま使えるプロンプト例

必要なら、このままコピペで使えます。

あなたは不動産売買の実務者です。
以下の物件調査メモを、お客様向けに分かりやすく整理してください。
条件:
・確定情報と未確定情報を分ける
・リスクと対応策をセットで書く
・専門用語はなるべく避け、必要なら短い補足を付ける
・最後に「次に確認すること」を箇条書きで出す

以下はお客様からの問い合わせです。
私(不動産営業)の返信メールを作成してください。
条件:
・結論→理由→選択肢→次のアクションの順
・相手に不安を残さない
・断定できない点は「確認して回答します」と書く
・文章は丁寧だが固すぎない

不動産売却に必要な作業を、漏れがないチェックリストにしてください。
条件:
・売却前/販売中/契約後/決済前で分ける
・売主が準備するもの、仲介が行うこと、専門家が関わることを分ける
・抜けやすい注意点も入れる

まとめ

AIは、不動産業の「作業」を軽くしてくれます。
でも、それで営業が不要になるかというと、私は逆だと思っています。

・AIで作業を軽くする
・浮いた時間で、現地・会話・提案に寄せる
・最後は人が判断し、責任を持つ

この順番を守れる人ほど、これから強いです。

【投稿者】
野口 貴矢(のぐち たかや)

宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士

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